今回は100均でよく見かけるレザーケアグッズを使う際の注意点と、使ってしまった時のリカバリー方法について解説していきます。
手軽に使えて簡単に仕上がる革のお手入れアイテムですが、使いどころを間違えると革にとっては逆にダメージになったりします。
けれど、革製品の知識があるという場合も少なく、とりあえず使えるんじゃない?というくらいで使うということも良く耳にします。
使える革や使う順番もあるので、普段から革製品をお使いの方でお手入れしてみようかなと思ったあなた。
今回紹介するレザーケア用品を使う時には少し注意して革のお手入れをしてみてください。
100均のおすすめし難いレザーケア用品
様々なレザーケアアイテムが販売されている100均ですが、その中でもこれはなかなかおすすめし難いな…というアイテムもあります。
もちろん使えることは使えますが、使いどころを間違えたりすると余計に革を傷めてしまう恐れもあります。
そんなおすすめし難いレザーケア用品を2つご紹介します。
ツヤだしクリーム
まず1つ目はレザーケアクリーム。
ヘッドがスポンジタイプで、中の液体を染み込ませて革に塗るタイプのクリームです。
これは靴クリームとして販売されています。
今回は実験として革財布に使いましたが、革靴でも同じ「革」なので原理は同じです。
このクリームには「シリコン」が入っています。
このシリコンは艶出しや撥水効果も期待できる有能な成分なのですが、使う順番を間違えると革にダメージを与える原因になります。
革靴に使っているという方は気を付けておいてください。
実験として革財布に艶出しクリームを塗ってみました。
少し塗りにくかったのですが、少しツヤは出た感じがします。
これだけだと、手軽に見た目が綺麗になっていいんじゃない?と思うかと思います。
それでもやっぱりあまり使ってほしくないんです。
正確には、使う順番を間違えて使ってほしくないということ。
その理由と注意点はもう一つのレザーケア用品を紹介した後にまとめてご紹介します。
スピード磨きスポンジ
もう一つのおすすめし難い100均のレザーケア用品はスピード磨きスポンジです。
これはよく見かける手軽にお手入れできるアイテムの代表ではないでしょうか。
確かにスポンジで磨くだけで革靴もピカピカになり一気に綺麗になったように感じる神アイテムです。
このスピード磨きスポンジも実際に革財布に使ってみました。
艶出しクリームのように塗った跡が付かないのは良いところですが、このスピード磨きにもやはり「シリコン」が使われています。
確かにイイ感じに綺麗になった感じはありますが、実はこれ見た目だけ。
本当の意味では革のお手入れはできていないんです。
この二つに共通する「シリコン」という成分に実はあまりおすすめしない理由があります。
シリコン入りのレザーケア用品を使う時の注意点
先ほど紹介したあまりおすすめしない100均のレザーケア用品の中には主成分として「シリコン」が含まれています。
このシリコンはメリットとデメリットの両方があるので、使う順番がとても大切になってきます。
シリコンのイメージは、革の表面に薄い膜を張りコーティングするような感じ。
そのため、乾燥した状態の革や潤いが足りていない状態の革にシリコンを塗ると、乾燥状態がキープされて革のひび割れの原因になります。
もう一つは、ブラッシング前の革に塗ると汚れを閉じ込めてしまうというところです。
お手軽アイテムということで、レザーケアの超基本であるブラッシングや加湿・保湿の工程を省いて使うことが多いと思います。
実はこれが落とし穴。
もし艶出しで使いたいという時には、①ブラッシング→②レザーオイルやクリームで加湿・保湿→③仕上げのブラッシングや乾拭き→④艶出しを塗る
この順番で行えばOK。
しっかりと汚れを落として、クリームで加湿してからシリコンを塗れば、逆に綺麗で潤った状態をキープしてくれます。
順番さえ意識すればかなり使えるアイテムに変身するので、ここはご注意ください。
お手入れ失敗時のリカバリー方法
リムーバーでクリームを落とす
もしブラッシングやクリームを塗る前にシリコン入りのクリームやスポンジを使ってしまった時のリカバリー方法を紹介します。
まずは塗ってしまったシリコンを落とす工程です。
水拭きでは落ちないので、ステインリムーバーなどのレザーケア用品である汚れ落としを使います。
優しくスポンジやクロスで擦り、表面に付着したシリコンを落とします。
この時に焦ってゴシゴシしないように注意してください。
レザークリームを塗る
2つ目の工程はレザークリームやオイルで加湿・保湿。
表面のシリコンを落とした後には一度クリームを塗り革に栄誉補給をします。
この時に使うクリームは革に合ったものであればOK。
薄くまんべんなく塗っていき、革の表面からしっかりと加湿してあげます。
全体的に多量に塗り過ぎないようにしながらステッチ部分や角の部分もしっかりとレザークリームを塗ってあげて下さい。
仕上げのブラッシング
最後の工程は仕上げのブラッシングです。
先ほど塗ったクリームを均して革に浸透させる工程です。
ここも怠るとクリームのムラがそのままシリコンで閉じ込められてシミの原因にもなります。
ガシガシと強くブラッシングせず、優しくサッと掃くような感じで行ってみて下さい。
ここまで完了した後に、艶出しクリームなどのシリコン入りのアイテムを使うことをおすすめします。
シリコンは保湿や撥水の効果が期待できるので、革製品に悪いというわけではありません。
使いどころさえ間違えなければかなり役立ちます。
革のお手入れで100均のレザーケア用品を使おうと思っているなら注意して順番を意識して取り組んでみて下さい。
今回の記事の参考動画
これは使っちゃダメ!!100均のお手軽レザーお手入れグッズで革財布をケアしようとしてる方必見。